本日、いつものごとく我が犬を連れて
最近お気に入りのカフェにランチを食べにいきました。 その帰り道、駅近くを通ると、 『ビッグイシュー』の販売員さんが立っていました。 さっそく200円で購入してきました。 ちなみにこの『ビッグイシュー』ですが、 ホームレスの人々が、住まいを得るための収入を作ることを 目的としたチャリティー雑誌。 1冊200円のうち、110円が販売員さんの収入となるシステムです。 もともと、イギリスで始まった活動で、そういえば ロンドンとか歩いていると、汚い格好のお兄ちゃんに 雑誌を売られそうになり、なんだか怖かったことがありました。 それからウン年が経ち、パートナーと知り合い、シドニー帰省時に、 パートナーがこの雑誌を買う現場に居合わせたことで、 この活動の意味を知りました。 日本にも数年前から大阪に支部ができ、活動は始まっていました。 大阪出張の度に、梅田駅前などで購入していました。 そして1年ほど前から都内各地でも販売員さんを見かけるようになり、 数ヶ月前からは最寄り駅でも目にするようになりました。 でもいつも利用している改札口とは反対出口に販売員さんが立ち、 発売日の1・15日前後に買いにいくことが多かったのですが、 今日はたまたま利用する改札口側に販売員さんがいたわけです。 で、今日のおじちゃんの一言。 「あのさー、赤い羽共同募金がいるせいで、 ぜんぜん雑誌が売れないよー」という愚痴でした。 ちょうと今日から障害者へのチャリティ募金が始まったようで、 学生などのボランティアに支えられた障害者の人たちが 募金をしきりに、おじちゃんの周りで訴えていました。 「少しの間の辛抱だよね。がんばってね」と声をかけて 帰ってきました。 が、駅から家までの帰り道、頭の中では、???がやむことがありませんでした。 おじちゃんの考えからすると いつも商売しているこっちの島を荒らされているとの認識でしょう。 赤い羽共同募金の知名度と言ったら、歴史に裏打ちされているので けっこうほいほい、みんなが募金していきます。 その点、この『ビックイシュー』といったら、 強面のおじさんホームレスが、細々と販売しているわけです。 知名度の低さも歴然として、そんなにもともと売れていないはずです。 実際、編集部は赤字とのこと。 でも、公共の場である以上、 おじちゃんだけの占有権があるわけでもなく、 きっときちんと届け出をしている赤い羽共同募金が、大きな顔ができるはずです。 テャリティも結局、マーケティング的な競合ビジネスなのでしょうか? 限られている善意ある潜在的支援者に、 どのように訴えて、限りあるパイをとりあえばよいのか・・・ そんな話になってしまうのでしょうか? そういう側面が、実際にあるのは周知の事実。 UNHCRが毎年発行する『世界難民白書』には、 国連機関やNGO同士の縄張り争いや、現場でのパフォーマンスの争いなどが 支援活動を非効率的なものにすることなどが触れられています。 障害を持ち、社会的に自立できないでいる人々、 仕事がなく、住む家がない人々、 とりあえず、住む家と、パートナーと、我が犬と、 チャリティする小銭を持ち合わせている人々(私) 我が犬を連れて、テクテクと歩くうちに こんなことを思いました。 今日から活動を始めた赤い羽募金の人たちが、 一言おじちゃんに挨拶すれば、よかったのにと。 「数日間ここで活動させていただきます。 ご迷惑をおかけするかもしれません」と伝え、 代わりに小銭などありあまっている学生ボランティアが みんなで『ビッグイシュー』を買ってあげれば、 おじちゃんの怒りも(少しは)収まったことでしょう。 でもわざわざ駅まで戻って、そのことを赤い羽共同募金の人々に 言ってみるだけの、やる気が私にはありませんでした。 中途半端な小心者です。 結局、人間なんて、自分も含め、 何かに一生懸命な時、他人様のことなんて見えないのだと 実感しました。 ホワイトバンド、ブームになりましたが、 私は買いませんでした。 「たかが300円じゃないの!」という批判はお受けします。 でも自分は、普段、コンビニの募金箱に小銭を入れています。 それは、『ユニセフ』であったり『セーブザチルドレン』であったり、 『日本盲導犬協会』であったり、いろいろです。 僕はそのやり方で自分は満足しています。 数年に1回ホワイトバンドなどの寄付を300円するより、 毎月10回程度、お財布の中の小銭をチャリティとして すっきりさせていくことのほうが、続けやすいし、習慣にできるからです。 一時期は『日本フォスタープラン』のフォスターペアレンツ(里親)として パートナーとともに毎月5000円をチャリティしていた時期がありました。 ブキナファッソという初めて聞いたアフリカの国の子どもの里親をしていました。 過去に一度仕事を辞めていた時期に、金銭的に厳しくなり (後悔していますが)続けることをやめてしまいました。 いま、続けられなくなりました・・・と書こうとしましたが、 それはうそだったことを知っています。続ける根気がなかっただけです。 そのかわりと言うと厚かましいけれど、 コンビニの募金箱に小銭寄付運動をマイブームにしました。 あと、1年に数回、品川にある『ユニセフハウス』にあるショップにでかけ、 クリスマスカードやら、文房具やらを買いにいきます。 商品金額の半額は『ユニセフ』に寄付されます。 デザインもいいし、かわしいし、買って損はありません。 安さだけを追求するなら、100円ショップには勝てないけれど、 金額の半分は、寄付金に回ると考えると、良心的な商売です。 ネットでも購入できますよ。 中国から帰国後『UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)』のサイトを開けば、 わずか1週間の間で「中央アフリカで難民急増中」などの ニュース速報が掲載され、メジャーなメディア(テレビや新聞、雑誌)では 流れないだけで、相変わらず解決できていない、悲惨な問題は この地球上に山積みです。 自分の日常生活の中で、ちょっとだけ変えられそうなことを 自分の生活スタイルに合わせて続けられるように 変えていくことが最近の目標です。 今年になってから、牛乳パックや魚や肉のトレーのリサイクルや スーパーにマイショッピングバッグを持参したり、 散歩中に家の前の公園のゴミや吸い殻を拾うなど、 ずいぶんと習慣化されてきました。 自己満足でも「なんか、ちょっとした、いいことしてる」って 続けるための励みになります。 だから、最近の目標も 「続けることが苦手な自分でも、きっとできる」と信じられようになりました。 パートナーは、シドニーに引っ越したら ECO電力にすると言っています。 電気会社から電気を買うとき、 通常より少し高いお金を出すだけで、 風力発電や太陽発電など、地球によりやさしい電気を 使うことができるようです。 ちなみに、このまま地球温暖化が進むと あと数十年で世界遺産で地球最大規模の珊瑚礁 グレートバリアリーフの珊瑚はすべて石化してしまうそうです。 もっと自分が生きているために引き受けないといけない 義務を考えないと良心が痛むタイミングに、 自分がなってきたここ最近です。 自己矛盾を少しでも減らしてすっきり生きていきたいな。
by sydneybeachboys
| 2005-10-07 15:32
| 日々の暮らし(日本)
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